制度としてのメリットデメリット

裁判員制度がもたらすメリットとしては一番に考えられるのが
国民が直接参加することによって刑事裁判の有罪無罪の判断だけでなく量刑も決めることから、
国民が社会構成員としての役割を担うことになることが最大のメリットとなることでしょう。
このことによって、社会常識では考えられない判決を未然に防ぎ、
司法に対する国民からの信頼を得ることができるものと考えられています。

その他にも裁判員制度のメリットをまとめてみましょう。
まず考えられるのが、裁判の日数や時間の短縮、それに伴う費用の短縮です。
次に、国民の司法への関心が高まったり、裁判への親近感がわくということです。
裁判や司法というと難しそうなものと考えて、なかなか関心を持つことができませんでしたが、
裁判員制度によって裁判や司法に対して親近感がわくものと考えられています。
最後に、国民が裁判に参加することにより市民感覚で判決に関与することができて、
裁判に世論の反映をすることができるといわれています。


裁判員制度のデメリット

裁判員制度にはメリットもありますがデメリットもあります。
デメリットをまとめると下記の通りとなります。
まず、陪審員に選ばれると仕事を休まなくてはならなくなります。
休める人はいいでしょうが、休めない人はどのようにすれば良いのか判断しづらいものがあります。
また、メリットとしても挙げましたが世論の反映ですが、
逆に世論に影響されて公平に裁判を裁けない場合も考えられます。
被告人に対して有罪だと決め付ける世論をそのまま反映させてはあまりにも危険です。
つまり冤罪の可能性も考えられるということです。

また、裁判員の安全を危惧する方もいらっしゃいます。
映画の世界でも被告の仲間が陪審員を脅迫して判決に影響を及ぼすケースも映し出されているとおり、
そのようなことが現実の世界でも起きないとはいいきれません。